間取り相談・診断はじめました!【県民共済住宅向け!】

ヒートショックは他人事じゃないという話を聞いてくれ(県民共済住宅で予防する)

その電話は突然だった。

ばあちゃんが風呂上りに倒れたらしい。

原因は脳梗塞。

現在は昏睡状態にある。

執筆している日時は、2021年1月15日。

2度目の緊急事態宣言の真っただ中、遠方のばあちゃんの元に駆け付けることはできない。

行けるのなら、今すぐにでも関越道を駆け抜けたいのに。

昨年末、ふと思いたち、母方の祖母に子どもたちの写真を送った。

写真はそのまま、印刷会社からの直送で届くので、遠慮のない間柄の母方には直送。

父方のばあちゃんには、手紙でも添えて、キチンとしたカタチで送ろうと思っていた。

写真はひとまず、ぼくに届くように手配した。

今も手元にある。

そんな矢先、突然その連絡がきた。 来てしまった。

写真、すぐに送ればよかった……

だがもう、何を悔やんでもばあちゃんは、子どもたちの写真を見ることができない。

風呂上がりからの脳梗塞、いわゆるヒートショックが原因だ。

ヒートショックでお亡くなりになる方は、年間で1万9000人と言われている。

特に多いのが冬場。

原因は、温度差による急激な血圧の変動と言われている。

今回の記事では、ヒートショックについて真剣に考えてみたいと思います。

ヒートショックの記事そのものは世の中にたくさんあるので、県民共済住宅の家に特化したヒートショックの予防の観点で考察していきます。

メディアを持つ以上は、使命があります。

この記事で、ひとりでもヒートショックが原因で、悲しい思いをする人が減ってほしい。

減らすのがメディアを運営するものとして、やらねばならない使命だとぼくは思っています。

県民共済住宅の家でヒートショックを予防するためには

県民共済住宅の家は、高気密高断熱住宅のカテゴリーに入るかどうかで考えると、ぼく個人としては該当しないと考えています。

とよクマ

高気密高断熱住宅というのは、一言でいうと魔法瓶の性能と同じです!
性能がよい魔法瓶であれば、お湯が冷めにくいねっ!

ナツ

とよクマ

そうそう! 暖かくなる、(夏は涼しい)わけじゃなくて、熱が逃げにくい(夏は入りにくい)ということなんだ。

断熱性能は埼玉県としては十分な性能ではあると思いますが、気密測定をしていません。

少し難しい話になりますが、C値、U値やUA値を計測しないので、個々の住宅性能を正確に把握できません。

つまり、家を数値化していません。

断熱等級は長期優良住宅の基準を満たしてはいるものの、それが高気密高断熱住宅かというと、また少し違う話になります。

個人的な意見になりますが、高気密高断熱住宅は以下の3つを満たす必要があると考えています。

  1. 断熱材の種類・グレード・厚み(高性能グラスウール100mmでは心もとない)
  2. 正しい断熱材の施工(技術)
  3. 数値の測定(C値)

C値は1.0以下、できれば0.7や0.5を目指したいところです。

以上の点を踏まえたうえで高気密高断熱住宅ではない住宅で必要なのが、適切な暖房器具の活用、利用です。

県民共済住宅の家は、そのスポットスポットで、暖房器具の力を借りて部屋を温める必要があるということです。

つまり、電気代の節約よりも、命を選ぼうということになります。

県民共済住宅で採用できる範囲で、どのような暖房器具があるのかを考えていきましょう。

とよクマ

補足ですが、高気密高断熱住宅だと、エアコン1~2台で家中を暖め(冷やせたり)します。(設計的にもそこを目指します)
なるほど、家のお値段は高めだけど、光熱費は安いよってことだね!

ナツ

洗面脱衣所に暖房をつける

県民共済住宅はTOTOのお風呂が選べるので、間違いなくTOTOの洗面所用暖房機の設置は可能かと思います。

電気式なので複雑な工事は必要なく、エアコンと同じ要領で取り付けが可能です。

必要なのは、

  • コンセント
  • 壁の下地

これだけです。

上の2つがあれば、DIY初心者でも十分に施工が可能です。

ヒートショックのデータでは高齢者が圧倒的に多いので、下地とコンセントを付け、後ほど最新機種を取り付けるのも1つの方法かと思います。

おふろ場の暖房をつける

県民共済住宅では、浴室暖房が標準で付いています。

おふろに入る前に、十分に浴室を暖めてから入浴をしましょう。

個人的には、浴室に入った時が一番寒さ(ブルッとする)を感じます。

開けっ放しにしておくと湯けむりで火災報知器が反応するので、リビングなどのエアコンで浴室を暖めるのは難しいと考えてください。

浴室暖房を使い、おふろ場を暖めましょう。

脱衣所(トイレ)に床暖房を施工

脱衣所は暖房機もひとつの案ですが、同時に床暖房もあると心強いと感じています。

ぼく自身が男性にしては珍しい冷え性持ちなのですが、とにかく足元が寒いです。

暖かい空気が部屋の上部に集まる法則もあるのでしょうが、エアコンだけでは足元がとても寒いです。

冬場はスリッパが手放せません。

エアコンをつけると170cmぐらいの高さにある温度計は20度になりますが、床置きのガスファンヒーターの温度計は16,7度を指しています。

床暖房を施工することで足元の寒さは解消されるので、体感はとても暖かく感じると思います。

  • 足元が16,7度で上部が23度
  • 足元も上部も同じ20度

であれば、後者の方が心地よい環境に感じます。

足湯を想像してみてください。

足が暖かいだけで、体中がポカポカしますよね。

おふろ場の窓を小さくする

実はわが家の大きなミスひとつ。

お風呂場の窓をもっと小さくしておけばよかったです。

お風呂自体の断熱性能は、悪くありません。

ただ、窓が…… 壁一面に。

熱が逃げる(夏は入る)のは、そのほとんどが窓からです。

浴室の窓、正直言って開けません……

かといって無いのもまた極端なので、小さな窓で十分だったなと思っています。

ただ、無くても困らないとも思います。

個人的には、洗濯場の採光になるので、あってよかったなとは思っています。

ただ、この半分の大きさで良かった……

すべての室内を一定温度で暖めるのがヒートショックの予防につながる

室温は、できれば20~23度ぐらいで。

トイレ、脱衣所、お風呂などなど、家中すべての空間が一定の温度になるようにしましょう。

トイレは床暖房があると最も効率が良いと、ぼくは考えています。

火事の心配がないのが、うれしいポイントです。

人感センサーのセラミックヒーターもありますが、入ってから暖かくなってもあまり意味がありません。

もちろん寒いままよりは、いいですが……

1つの方法として、抵抗がなければトイレのドアを開けっぱなしにして、エアコンの影響下に置くことです。

エアコンでトイレまで暖められるようにする、ということですね。

もしくは、火事のリスクが低いオイルヒーターが便利です。

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アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)

ミニオイルヒーターであれば、5000円前後で購入できます。

余談ですが、オイルヒーターを運用する前提であれば、トイレにもう1つコンセントを付けることをお忘れなく。

ヒートショックの予防には間取りの工夫も重要

わが家の間取りですが、リビングと廊下を直結(区切らず)エアコンの空調がいきわたるように設計しています。

エアコンを連続運転にすれば(切らない)、14畳用のエアコンで、脱衣所(洗面所)まで十分に暖かい空間になります。

仮にこんな間取りは、どうなるでしょうか。

リビングからドアを開け独立した廊下に、さらにまたドアを開けて洗面所に行く。

つまり各個が独立した空間になっていると、すべての部屋の温度を一定に保つのは難しくなります。

解決方法としては、各空間をそれぞれ暖める方法になります。

床暖房のリフォームもひとつの手ですが、オイルヒーターを各所に置いて、室温を一定に保つ手法になるかと思います。

もしくはサーキュレーターでリビングの空調を行きわたらせるか。

ただ、オイルヒーターを多用すると、電気代はすさまじいものになると思います。

最も効率が良い空調設備は『エアコン』

なんだかんだで、最も効率が良い空調設備はエアコンなんです。

これから家を建てる方は、エアコン1台で1Fすべてを温められる設計が光熱費の観点から考えるとコスパが良いことを、念頭に置いていただければと思います。

とよクマ

老後は1Fだけで生活できる間取りを意識しましょう!

ざっくりした話になりますが、わが家の14畳用の省エネモデル(30畳以上を温めてる)とミニオイルヒーターの電気代は同じぐらいです。

消費電力を比較してみましょう。

  • 14畳のエアコンの最大Wは1000W
  • ミニオイルヒーターは500Wです。

エアコンはあくまで最大時です。

(↑我が家のエアコンです)

ミニオイルヒーターを3台使ったとしたら、完全にミニオイルヒーターの方が消費電力が多いです。

ヒートショックは他人事じゃないという話を聞いてくれ【まとめ】

少し複雑な話が多かったので、まとめてみましょう!

ぼくの考えでは、県民共済住宅は高気密高断熱住宅のスペックは満たしていないと考えています。

空調と間取りの工夫で温かい空間を作り出しましょう

エコではありませんが、命のために暖房器具をしっかりと使いましょう。

ただ、断熱性能そのものは埼玉県という地域性で考えると、決して悪いものではありません。

間取りの工夫とエアコンの連続運転で、1Fすべてに空調を行きわたらせることを意識すると良いと思います。

その際のポイントは、区切りを少なくすることです。

ただ、締め切ったトイレや脱衣所はエアコンの空調が行き届きません。

床暖房を採用、または火災のリスクが低いオイルヒーターを使うことで、適正温度まで調整しましょう。

そして将来的には、1Fで暮らせる間取りを意識しましょう。

最後になりますが、この場を借りて、ばあちゃんに伝えたいことがあります。

ばあちゃんの命で、ほんの何人かでも誰かの命を救うことができれば、この記事を書いて本当に良かったと思うよ。

子どもの頃から、かわいがってくれて本当にありがとう。