「ガスファンヒーターは、11畳用とか15畳用とかあるけど、結局何を買えばいいの?」
「 昔の家に比べて新築の断熱性能は高いと思うけど、対応畳数の表記がひとつしかないから、判断するのが難しい!」
今回は、部屋に合わせて、どのサイズのガスファンヒーターを買えばいいのかを、真剣に考えてみたいと思います。
わが家がガスファンヒーターを採用したのは、
- イニシャルコストが安い
- 即温風が出て部屋を暖められる
- 足元を暖められる
の効果を狙ってです。
何よりも、エアコンとのハイブリッド(二刀流)で導入を決めました。

- 部屋を急速に温める効果があるガスファンヒーター
- 部屋の温度を一定に保つ効果があるエアコン
この2つの組み合わせで、快適に過ごせるんじゃないかと考えました。
とよクマ
ガスファンヒーターだけではなく、石油ファンヒーターにも応用できると思います。
ガスファンヒーター良さそうですね😌
— chelsea (@chelsea_ncis) 2019年12月4日
ちなみにわが家もそうですが
今の高気密の家は石油ファンヒーターはNGですよー。
わが家も使ってはダメって言われてます💦https://t.co/KvCf0fiDZv
とよクマ
詳細はchelseaさんのブログ、 今の高気密、高断熱住宅に石油ストーブを設置する場合の注意点:レオハウスで建てた家と子育ての話 をご一読ください。
それでは、検証スタートです!
もくじ
ガスファンヒーターの対応畳数について質問してみた
エアコンを買った時に検証しましたが、昔に比べると断熱技術は格段に進歩しています。

にもかかわらず、空調系の家電の表記がひとつしかないのは疑問です。
今回は、どのような環境で対応畳数のスペックを検証したのか、質問をしてみました。
メーカーへの質問
ガスファンヒーターの対応畳数についての質問です。
15畳用などの表記がありますが、どのような断熱性能で計測されているのか教えていただけないでしょうか。
例を挙げると、エアコンは昭和55年以前の無断熱の部屋での使用を想定されております。
(20畳用=無断熱の部屋20畳)
ガスファンヒーターは、どのような断熱性能で計測、検証されているのでしょうか。
購入を検討しておりますが、的確なサイズが判断できません。
ご回答、よろしくお願いいたします。
メーカーAの回答
窓の構造は一重で、断熱材無しの温暖地(暖房室温20℃として室内外の温度差が15℃の地域)の条件で算出している。
メーカーBの回答
無断熱の一重窓で計測。
現代の断熱性能で換算すると、対応畳数×1.2で考えてよい。
エアコンの断熱基準からガスファンヒーターの基準を考察する

出典:WEBカタログ|YKK AP株式会社 APW 樹脂窓シリーズ カタログ
今回のメーカーの回答は、図の無断熱住宅での検証結果から算出された数値で、対応畳数を決定していると思われます。
エアコンでは無断熱の場合、20畳に対し20畳のエアコンが必要ですが、断熱性能が高い家では、約3割程度の力である6畳用のエアコンが適格となります。
以上のことから、ガスファンヒーターも対応畳数の3割が目安で良いと考えました。
ガスファンヒーターだけではなく、エアコンとのハイブリッドになるので、そもそもそれほどのパワフルさは求めていません。
余談ですが、現代の断熱性能を考慮しつつエアコンを選ぶと、
- 対応畳数ピッタリなロースペックなエアコン
- 対応畳数は小さいけどハイスペックなエアコン
この2つのお値段は比例していたりするので、ぼくは圧倒的に後者がおススメです。
さて、結論を出すと、
- 15畳用の一番大きな型だとオーバースペックになりそう
- 7畳用の一番小さな型だと、もの足りなそう
- 11畳用の中型がちょうどよさそう
ということで、中型(木造11畳・コンクリート15畳)を選びました。
わが家のガスファンヒーターはリンナイのSRC-365E-LPに決定!

SRC-365EとRC-U4002Eとの違いはタイマーで、
- SRC-365Eは〇時間後の入切
- RC-U4002Eは5時(時刻)に入切
その他の機能は、たぶん同じです。
実売価格は約8000円ほど差があり、SRC-365Eのほうがリーズナブルです。
わが家はタイマーの差は気にならないので、安いモデルを選びました。
とよクマ
RC-U4002Eは見た目もよく、メタリック調です。
意匠性にこだわる方にはおススメです。
シルバーメタリックとローズメタリックの2色があります。

リンナイに決めた理由は、エコ機能です。
新しい家では、省エネにこだわりたいと考えていました。
特にわが家は都市ガスではなくLP(プロパン)なので、省エネは重要なポイントです。
同型のノーリツと比較しましたが、同じエコモードでもリンナイは気配りエコ機能を搭載しています。
リンク先のページにも記載されていますが、通常のエコモードとくらべてガス消費量を11~16%カットできます。
実売価格(イニシャルコスト)は同じなので、ランニングコストが安いリンナイの機種を選びました。
わが家のガスファンヒーターの暖房能力
まずは、わが家のスペックから。
- リビング26畳+隣接した部屋数部屋
- 温度計はガスファンヒーターから8mぐらい離す(部屋の中でも寒さを感じやすい場所に置く)
- 高性能グラスウール
- 断熱等級4
- ガスファンヒーターのみ(エアコンなし)
- エコ機能をonで運用
朝の温度計測

前日22日の23時ごろガスファンヒーターを消しましたが、室温は19.5度でした。
徐々に温度が下がり、最低温度は16.5度でした。
冬型の朝でした。
さて、23日は6時からスイッチを入れました。
エコモードですが、約50分で快適な室温である19.5度まで上がりました。
予想にはなりますが、大型のガスファンヒーター(50号)は強力な暖房能力でわが家の中型(35号)より、早く部屋を暖められるのだと思います。
実売価格としては2万4千円ほど差がありますが、早く部屋が暖まる効果をどう考えるかです。
正直、高機能のエアコンの方が価格差が大きいので、大型のガスファンヒーターを導入しつつ、エアコンをミドルモデルにするのも一手だと思います。
夜の温度計測

おおよそにはなりますが、ガスファンヒーターを単体でつけると、19.5~21度ぐらいの室温となります。
リビング26畳+4.5畳3部屋まで、この室温が維持できます。
余談ですが、ぼくは寒がり冷え性なので……
19度台だと寒く感じ、21度台で心地よく感じます。
- 代謝が良い平熱の高い人:19度台
- 代謝が悪く平熱が低い冷え性の人:21度
このぐらいが目安だと思います。
ガスファンヒーターについて真剣に考えてみたまとめ
検証の結果、中型のガスファンヒーター1台で、26畳のリビング+αを十分に温められることが実証できました。
サーキュレーターなどを使用すると、さらに効率よく隅々まで、部屋が温まると思われます。
サーキュレーターは、単純なタイプでも2,3千円、少し高性能なタイプでも5千円ぐらいなので、コスパは良いと思います。
今回の検証をして感じたのは、暖房器具のスペックそのものより、断熱性能の恩恵です。
ガスファンヒーターを消した後も、室温は大きく低下しませんでした。
16度ぐらいの室温を20度近辺まで戻すのは、暖房器具の定格が小さくても、それほど難しいことではありません。
逆に断熱性能が低い室内で、10度以下の室温を20度まで戻すには、かなりの熱量が必要です。
以上の検証結果から、
- 定格より低めのガスファンヒーター
- 定格より低めの高性能エアコン
で、十分に快適な生活ができることが実証できました。
とよクマ式ハイブリッドの仮説の有用性が、無事に証明できてホッとしました。

余談ですが、一度部屋が温まると、ガスファンヒーターはほぼ止まったままです。
忘れた頃に、少しだけ動きエアコンのサポートをしています。
これからの冬本番、日中の最高気温が0度!
そんな日でも、二刀流を最大限発揮することで、快適な室温が維持できそうです。
家づくりと空調計画
家づくりにおいて、間取りのこだわりと同じぐらい空調計画も大事です。
1年中快適に過ごすには、冷暖房の力は絶対に必要です。
どれだけイニシャルコストを少なくし、ランニングコストを小さくするか。
また、熱効率の観点からも間取りを検証しましょう。

とよクマ
ナツ
とよクマ
わが家はリビングから洋室3部屋とファミリークローゼット、お風呂まで、リビングの空調でまかなえます。
そのため、リビングに高性能のエアコンを導入するのは、とても効率が良いです。
理想的な間取り(配置)だけではなく、熱効率の観点からも間取りを提案してもらうのがおススメです。
無料で間取りを作ってもらえるサービス
があるので、賢く利用してみてはいかがでしょうか。
最後になりますが、この記事が少しでも空調計画のお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。
暮らしやすい、生活しやすい、快適な家になると良いですね!