「注文住宅の間取り図の内容は、どうやって決めればいいの?」
「間取り図の注意点をはじめに知っておきたい!」
そんな方に向けて、この記事を書きました。
結論から言うと、まずはプロの間取り図を取り寄せアイディアをマネしましょう。
まずは、最新の間取り図で最新の考え方を自分の中に取り込みましょう。
とよクマ
ナツ
もくじ
建物のカタチは土地のカタチにあわせて
“水は方円の器にしたがう”という言葉があります。
水そのものは決まったカタチを持たずに、器によりその形状を自由自在に変えます。
同じように、家のカタチ(間取り)は、土地のカタチに沿って考えましょう。
とよクマ
ナツ
注文住宅は自分の好きな間取りにできますので、整形地(きれいな四角形)ではない土地と相性が良いです。
特に三角形の土地は使いにくく、有効に無駄なく使えないため、相場より安い傾向があります。
あえて整形地をさけ、安く土地を買い、注文住宅を建てることで、結果建売より安くなる私のような作戦がおススメです。
とよクマ
ナツ
生活の中心になる場所・方角を考えよう
生活の中心点は、それぞれ家庭のライフスタイルで違います。
- 朝はかなり早い
- 家族全員がそろうのは朝
- 朝の家族の時間はバラバラ
- 団らんは夜がメイン
- 夜は家族の時間が合わない
- 日中は家で仕事
などなど、家族のライフスタイルを箇条書きにしてみましょう。
すると、家族が集まる点、生活の中心点が浮き上がります。
家族が最も集まる時間と場所を中心点として、最優先に考えましょう。
とよクマ
ナツ
わが家の生活スタイルでは、朝は全員で朝食、夜も全員で夕食をとれますので、リビングに東側の一番良い場所を配分しました。
間取りは東の方角の取り合い
基本的に建物の東側が一番良い場所と言われています。
- 朝日を浴びて起きられる
- 午前中の出勤まで光を浴びられる
- 午後の西日は当たらない
- 朝日を浴びながら朝ごはんを食べられる
部屋の配置は、東側の取り合いともいわれています。
リビング、寝室などが人気です。
逆に収納や書斎などを東に配置することは、ほとんどありません。
とよクマ
ナツ
先ほど書いた生活の中心点を東側に配置するのが王道です。
ほとんどの場合は、リビングになるかと思います。
夏の西日対策
近年の夏は生命の危険性があるほどの暑さです。
特に私の住んでいる埼玉県は、全国有数の暑い地域です。

わが家の間取り図では、優先順位が低い子供部屋を西側に配置しました。
西側に対策なく大きな窓を配置すると、夏は灼熱の環境となります。
そのため、YKKAPのコンバイザーを導入しました。
とよクマ
ナツ
また、西側の窓を意識して減らしました。
こうした要望を細かくまとめ、まずはプロに無料で間取りを作ってもらった方が安心です。
風の流れと太陽の光
近年、高気密・高断熱が流行していますが、昔ながらの風の流れと太陽の光は大事にしたいと個人的には思っています。
先ほど夏の西日について書きましたが、最近の気候は冬は寒く、夏は必要以上に暑く、1年の中で窓を開放して心地よい風を取り入れたいと思う日は、なかなかありません。
個人差もあるかと思いますが、私は天然の風が部屋の中に吹き抜けることで、集中力がアップする気がします。
とよクマ
ナツ
採光を考えよう
ここちよく太陽の光を浴びて生活したいのは、誰しも同じです。
私の間取りでは、深い軒がありますが、採光も考えられています。
季節による太陽の昇り方を考慮し、夏は直射から守り、冬は暖かい光を受けられます。
とよクマ
ナツ
通風を考えよう

通風の基本は、風の取り込み口と解放口を意識することです。
風の取り込みで一番効果があるのは、引き違いではなく縦すべりです。
小さな窓で効率よく風を取り込むことが出来ます。
素人考えでは心配でしたので、私はココナラ
でプロに相談しました。

そもそも、はじめからプロに間取りを作ってもらえばよかったです。
素人があれこれ悩んだ結果、9か月もかかってしまいました。
間取りを無料で作ってもらえことを、間取り図を作り終わってから知りました・・・
回遊性VS予算、どちらをとる!?

回遊性は廊下の面積が多くなるので、建坪が増えます。
建坪を抑えるように計画すると、回遊性が低下します。
回遊性とは
回遊性という言葉は、普段はあまり耳にしない用語だと思います。
言葉をやさしくすると、“ぐるぐる歩き回れて、なおかつ作業動線の効率も良い”意味になります。

回遊性のある間取りは魅力的に見えますが、思った以上に廊下の面積が必要となります。
2階建てで回遊性を意識するのは、最高の贅沢といってもいいでしょう。
平屋は回遊性を意識しながら各部屋の位置を考えることで、効率よく廊下を配置できます。
とよクマ
ナツ
回遊性のある間取りは難易度が高いので、まずはプロに間取りを作ってもらうのが理想です。
何度も自分で練り直すより、プロのアイディアと経験を信頼しましょう。
窓の位置・配置とプライバシー
間取りの失敗で一番多いのは、窓の位置と配置の失敗です。
間取りは主に自分主体に進めますが、窓は外的要因を考慮しながら進めます。
外的要因=お隣・近所 です。
窓を空けた風景を考えよう
大きな窓は憧れますが、リビングの窓を空けると、お隣のリビングから丸見えでお見合い状態。
これだけは避けたい配置です。
先に建ったお宅への配慮もしましょう。
とよクマ
ナツ
ただ、訴訟になった例もありますので、こればかりは人それぞれの感性で何とも言えません。
特に県民共済住宅では設計士さんに間取り図を作成してもらう中で、一度も現地確認はしません。
陥りやすい落とし穴ではありますので、注意が必要です。
生活動線と家事動線を考えよう
生活動線と家事動線は、別の言葉に変えると“使い勝手の良い家”になります。
どんなに高性能なオプションを導入しても、使い勝手がよくなければ日々の生活に満足はできません。
使い勝手は回遊性とも関連していますが、考え抜けば面積を増やさずに効率の良い間取りは作れます。
こうしたアイディアをインプットするには、最新の間取り図を数多く読むことです。
とよクマ
ナツ
生活動線

生活動線、回遊性も同じですが、まずは家の中心を設定しましょう。
私はキッチンに家の中心を設定しました。
キッチンで料理を作りながらすべての作業ができる、顔を合わせられる配置にしました。
とよクマ
ナツ
家事動線

家事動線は、料理、洗濯、風呂、主に家事=水まわりですね。
なるべく歩かずに、ちょっとした時間のスキに作業ができるように集約させました。
洗濯を干すのは北西の勝手口の外になりますが、乾太君(ガス乾燥機)でほとんど済ませるため、子どもの泥洗濯のみです。
とよクマ
ナツ
乾太君で乾燥した衣類を、すぐ隣りのファミリークローゼットにしまい込めます。
バスタオルと下着は、乾太君の隣に収納を作り、すぐにしまいます。
こうした家事動線のアイディアは、最新の間取り図の実例を無料で取り寄せ何度も何度も見て勉強しました。
家事室は必要?
最近の家事室は、家事という言葉にとらわれないほど多機能です。
PCスペースや書斎、仕事部屋など、言葉を換えればお母さんの専用スペース、個室といっても良いでしょう。
主に家事室が必要なケースとしては、以下が想定されます。
- 自分の部屋は夫に却下されやすいが、家事室ならゲットできそう
- アイロンがけが多い
- 洗濯をたたむ場所は専用スペースが欲しい
- 洗濯機も家事室に置き、すべての洗濯仕事を集約する
- 室内干しの専用場所が欲しい
- 家事室を書斎として利用し、PCや音楽など1人の時間を過ごしたい
とよクマ
ナツ
最近の注文住宅では、家事室の提案が多いです。
参考 スマートランドリー「完全フル装備の家」富士住建色々なハウスメーカーの家事室のアイディアを無料で取り寄せインプットすることで、より理想の家事室をイメージできます。
余談ですが、夫の書斎を許可する代わりに、家事室が欲しいと交換条件を出すのはいかがでしょうか?
子供部屋のスペースは4.5畳?6畳?

ビジネスホテルは、ベッドひとつに机1台です。
仕事でよく利用しますが、特に不自由はありません。
スタディスペースもあるので、部屋に机を設置するかは個別の意思にゆだねられます。
とよクマ
ナツ
子供部屋としてだけ設定すると、後々使いにくくなるので、将来的な使い方まで想定して配置しましょう。
私は老後、ダイニングの隣に寝室を移す計画です。
そのため壁で区切らず、のちのちDIYで壁を作り、子どもが巣立った後に壁を解体することにしました。
吹き抜けと勾配天井のメリットデメリット
吹き抜けと勾配天井は、解放感があり面積以上に部屋が広く見える効果があります。
予算に都合がつけばぜひ入れておきたいオプションです。
メリットとしては解放感ですが、デメリットとして空調があります。
とよクマ
ナツ
床暖房は絶対入れましょう。
比較的暖かい地方でも、入れないと後悔します。
寒さは足元から感じ、逆に足が温かいと思った以上に寒さを感じません。
とよクマ
ナツ
吹き抜けや勾配天井は、床暖房とセットで考えましょう。
私は勾配天井だけなら何とか予算を配分できましたが、床暖房までは用意できず泣く泣く諦めることになりました。
かわりに折り上げ天井を導入することにしました。
とよクマ
ナツ
バリアフリーを考えよう
現代の住宅性能は高く、昔は30年と言われていましたが、今は適切なメンテナンスでさらに長く住むことが出来ます。
最初の1軒で立て替えず終の棲家になるので、老後も忘れずに想定しましょう。
引き戸を使おう!
バリアフリー=引き戸です。
設計の初期段階から、引き戸を多めにと依頼しました。
わが家のほどんどが引き戸になっています。
とよクマ
ナツ
引き戸の調子が悪くなったら、一斉に車輪を交換するつもりです。
設計士さんに相談すると、思ったほど故障はないと思いますが・・・と言われました。
廊下を広くして車いすでも通れるように
メインの廊下は通常の廊下より20~25%広くしています。
車いすの幅を意識しています。
怪我が原因で松葉杖のような器具を使うと、思った以上に幅を必要とするので、老後より早く幅広の効果を実感すると思います。
とよクマ
すべてを取り入れるまではしませんが、できるだけ段差のない環境や広い廊下などは参考になりました。
家族用の間取りだけでなく、老後を過ごす平屋など特殊な間取りを見るのも参考になります!
トイレの音には気を付けよう
廊下を少ない面積にすると、リビングに面してトイレのドアがある、なんてこともあったりします。
壁を1枚隔てれば音は気になりませんが、 基本的に音はドアからもれるので、リビングにからすぐの場所だと確実に音がもれます。
できるかぎり、トイレはリビングを出て廊下を挟んで配置することをおススメします。
とよクマ
ナツ
照明(電気)計画を考えながら間取りを作ろう
電気配線図を描くほどではありませんが、何となく照明とコンセントは意識しながら間取りを考えましょう。

シーリングファンなど、設置に細かいルールがある機器もあります。
また、コンセントやスイッチが欲しい場所に何かが干渉してしまい、設置ができない、なんてこともあります。
何となくここにスイッチやコンセントを付けたいな、と考えながら間取り作りを進めることで、失敗をさけられます。
とよクマ
ナツ
電気配線を頭の片隅に置きながら、間取り作りを進めるだけで、かなり効果があります。
また、スイッチやコンセントの位置は多ければいいのではなく、使う位置に適切に有ることが大事です。
色々な間取りやカタログを見ながら、どんな場所にスイッチやコンセントを設置しているかの視点であらためて内容を見ると勉強になります。
とよクマ
ナツ
電気配線も含めて生活動線、家事動線です。
すべてをリンクさせて無駄のない動きで生活できるように、何度もシミュレーションをしましょう!
建売からヒントを得よう
建売(規格型住宅)の間取りは、プロの設計士さんが最新の装備や設備で快適に暮らせて、なおかつ人に見せても恥ずかしくない内容で仕上げています。
ついつい注文住宅にこだわりがちですが、ある意味で建売は絶対的に間違いのない安心できる間取り計画です。

とよクマ
ナツ
建売の間取りのマネが最強
私はいくつもの建売の間取りを見てきましたが、どれも無駄なく、現代の流行も取り入れ、良い意味で無難に仕上がっています。
とよクマ
注文住宅の間取りの失敗は、完全自由設計にこだわり、1から自分で考えるのが原因です。
プロの間取りを取り寄せ、自分の原型になる間取りを探し、アレンジするのが最も効率的です。
注文住宅の間取り図の決め方・注意点【基本編】まとめ
かなりの長文となりましたが、間取り作りのポイントをまとめました。
他にも、LDK編や収納計画編があります。
すべて合わせると、約2万5千字になり、本4分の1冊分になります。
とよクマ
ここまで勉強せずとも、2万5千字をすべて読まなくとも、その道のプロの力を借りることが最も近道です。
勉強をしつつ、設計士さんと話を進められるぐらいの知識量は必要です。
ですが、生み出すほどの知恵を付けるために、素人が時間をかけて勉強するのは無駄です。
とよクマ
賢く注文住宅を建てるには、まずは多くのプロに間取り図を作ってもらうことです。
何となくでいいので、決まっている理想を伝え、まずは作ってもらいましょう。
出来上がった間取り図を見ると、更に理想が具体的になるので、訂正を重ね本命の注文住宅メーカーを見極めるのが最も効率的な動き方です。
無料で間取り図を書いてもらえるなんて、今の今まで私は知らなかったので、本当に時間の損をしたと後悔しています。
これから建築される方は、ぜひ賢く効率的に、最短距離で間取りを仕上げてください!
クリック

とよクマ

