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縁側どうでしょう

縁側って何?

縁側とは、家の建物の縁(へり)、つまり外周部分の通路のようなものです。
日本独特の、古来からある建築様式です。

言葉の説明では難しいので、まずは写真をご覧ください。

どこかの古民家など、博物館で一度は見たことがあるかと思います。
まさか、生家が・・・なんて方はいらっしゃいませんよね。

このように、深い軒の下にあります。
用途としては、廊下でもあり、井戸端会議場でもあり、子供の遊び場でもあったでしょう。

ナツ
野菜持ってきたどー!あれ・・・?留守だ。まあ、縁側においておけばわかるか。なんてことは、昔よくあったね!
とよクマ
ナツさん、おいくつなんですか!?私の父は、赤ん坊の時に縁側に放置され急な雨でずぶぬれになり、えらいことになったらしいです。

縁側の効果

さて、縁側ですが、言葉の説明が必要なほど、今ではあまり見なくなりました。
博物館の古民家以外では、あまりお目にかかれませんね。
古いお寺などには、ありそうですね。

さて、この縁側ですが、実は日本の風土に合った効果があります。
深い軒を出すことで、夏の強い日差しから守ります。
冬は深い軒でも、日光が部屋に入ります。

クーラーや暖房なの電気が無い時代です。
いかに住みやすく、暮らしやすいのかを研究した、先人たちの知恵の結晶です。

濡れ縁、くれ縁

簡単に説明すると、濡れ縁とくれ縁は、雨戸のような戸があるか無いかです。
濡れ縁は、戸が無い為、ウッドデッキに近い感じとなります。

くれ縁は、戸がありますので、寒い地域では効果的です。
縁側を挟んで、室内にも戸があるので、2重に戸があることになります。
断熱材など無い時代です。
きっと昔は、こうした知恵で寒い冬を乗り切ったのでしょう。

ウッドデッキと縁側の違い

ウッドデッキは、軒天関係なく、広く板を張ります。
つまり、軒天の下の雨が直接当たらない場所に作った板間が、縁側になります。

なぜ今、縁側

「家のつくりようは、夏をむねとすべし」と徒然草の一節は有名です。
地域にもよりますが、日本は寒い冬より暑い夏の方がキツイよ。って先人の教えですね。

ですが、残念なことに高気密高断熱、そして建築コストを重視する現在、縁側の文化は忘れ去られてしまいました。
私が建築を依頼する県民共済住宅では、標準でも軒を72cm出してくれます。
軒の効果は素晴らしく、外壁の痛みは軽減されますし、先に述べたように強い直射による室内の温度上昇から守ってくれます。

わかりやすい例として、木材は雨にあたるか当たらないかで、腐食のスピードは段違いです。
もちろん、どの木を使うかによって違いますが、一般的な安い木であっても、雨さえ当たらなければ20年以上腐ることはありません。
現代の外壁も、同じ話ではないでしょうか。
写真の縁側も、昔の建築なので、木材のみで作られていますよね。

今の住宅事情は、冷暖房器具と断熱材に頼り切っていますが、本当にそれが正解なのでしょうか。
もちろん、現代の技術をすべて否定するわけではありませんが、先人たちの知恵が一切生かされていない今現在は、少し違和感があります。

縁側に注目した理由

純粋に、日本古来の文化を取り入れることがおもしろいな、と思ったことは後付けです。
ただ、子どもたちに、こうした日本の文化を伝えられればいいなとは、強く思います。

まず、我が家のリビング窓前のスペースをご覧ください。

この場所をどうしようか・・・ずっと悩んでいました。
今まで出た案としては、
・芝生
・ウッドデッキ
・タイルデッキ(@㎡あたり2万)
・駐車場
・ただのコンクリ舗装
などなど、ありふれたものばかりでした。

このスペースは唯一の庭のスペースとなり、外では我が家の一番良い場所です。
何か実用的で面白いことが出来ないか?
と、ずっと頭の片隅で考えていました。

仲間を招いてバーベキューが出来そうな環境なので、集まった時のことを想定してみました。
今は我が家は招かれる側なのですが、必ず人数分のアウトドア用の椅子を持っていきます。
ですが、縁側があることで、縁側自体が長い長い椅子となってくれます。

また、ウッドデッキはウリン材など、耐久力のある木で作る必要があります。
一般的な木材でも作成できますが、3年持てばいいほうです。
木材のようなフェイク素材(アルミ?)もありますが、どうも好きになれません。
やっぱり、天然の木材が良いのです。
費用対効果を考えると、ウッドデッキ系列は断念せざるを得ませんでした。

そこで考え直したのが、タイルデッキです。
過去の間取りを見ていただくと、長いタイルデッキがあります。
県民共済住宅では、平米あたり2万円でできるので、かなりの安さです。
ベタのコンクリートのみでも平米1万円が相場なので、絶対迷ったらタイルデッキです。
しばらくは、タイルデッキで決定だと思い、何も考えていませんでした。

改めて、深い軒の記事を見ているときに、ひらめきました。
この軒の深さがあれば、縁側が出来るんじゃない?と

メリットとして、貰えるかわかりませんが、廃材があります。
昔と違い、かなり緻密に計算されているので、どれほどの廃材が出るかはわかりませんが、使えるものがあれば貰えますね。
ちなみに、私の父は、家の廃材(といっても、余った木)で、自宅のウッドデッキと屋根まで作った強者です。
4寸の柱なんて、束柱には最高で、喉から手が出るほど欲しいですね。

仮に、自前調達して作成したとしても、さほどの金額ではありません。
数万程度ではないでしょうか。
基礎(地面)にコンクリさえ打ってもらえれば、平衡が出ている状態となります。
束石の面倒な調整も必要ありません。
また、木材は全部ホームセンターでカットしてくれます。
今の時代にデッキを作るのは、かなり楽ちんなのです。

縁側のデメリット

縁側にも、デメリットがあります。
主に軒なのですが、軒を出すということは、強風などで損害を受けやすいです。
また、日当たりを重視する場合は、深い軒でカットされてしまいます。

県民共済住宅で縁側を作るには

軒をオプションで出すことが出来ます。
坪@54000です。
最大でどこまで伸ばせるかはわかりませんが、縁側なので、それほどの長さは必要ありません。
おおよそですが、60cmぐらいの縁側のスペースが欲しいので、軒は1m程度あれば十分でしょうか。
詳細の数値を出すには、しばらく調査と検討が必要ですね。

もちろん濡れ縁で考えています。
くれ縁は、費用的に厳しいです。

縁側の夢

先にも述べたように、仲間内の集まりでイス代わりにしてもらいたいですね。
子供たちに走り回ってもらいたいですね。
布団を干したいですね。
天気のいい日は、昼食を食べたいですね。
家に上がるまででもないお話しとか、俗にいう井戸端会議などしたいですね。

このように、昔の日本では、重要なコミュニケーションスペースだったのかもしれません。

縁側、今一度、現代に復活させてみませんか?